家づくりの基礎の一つは建築の仕組みとして関係者の配置と関係を理解することです。

住宅新築工事を役割毎に分けた全体の仕組み

住宅新築工事では沢山の職種の方や資材が入り乱れて進行していきます。これらを路上イベント会場の交通整理の如く整然と流れるように気を配らないと、たちまち渋滞を引き起こし、無駄な時間を費やすばかりで無く事故を引き起こす原因にもなります。

 

実際に1万人の来場が予想されるイベントでも主催者本部、会場設営・撤去、ステージ進行、防犯、防災、救護、交通整理などの各班が密接な連絡を取り合って進めていかない大混乱を招くことになります。

 

混乱を起こさないためには、イベントの全体の仕組みを理解して突発的な問題が出ても臨機応変に対応し、決めたイベントプログラムを確実に進行させる指示を出すブレーンが必要になります。

 

住宅新築工事においてブレーンで本来指示を出す者は建築主です。だからといって尻込みをする必要はありません。細かいことや専門的なことはそれぞれの担当者に任せて、全体の仕組みと流れを押さえて各班に指示を出せば良いのです。

 

次に、住宅新築全体の仕組みが判りやすいように組織での部課方式で構図化してみました。各矢印の併記文は各部門同士の連係プレーのキーワードです。

 

住宅新築事業の各部門の構図

家づくり,失敗,後悔,仕組み,住宅建築,住まいづくり見積・資金計画

 

全体の構図での各部課の内部構成と作業内容は次のとおりです。この構図と仕組みを理解して次の「全体の流れを知ろう」に進めば非常に理解しやすく応用を効かせることが出来ます。

 

■住宅新築部

総務課−−−銀行・業者折衝、契約、出納、税金対策
企画課−−−土地選定、建物原案作成、資金計画作成
事業管理課−−−予算管理、品質管理
引っ越し課−−−仮住まい、家財・家電等準備、引っ越し業者選定

□土地流通課

庶務係−−−顧客窓口、農地転用・登記手続き等業者の紹介、出納
情報収集係−−−売却土地情報の収集、現地調査、法規制調査
仲介係−−−売買価格の折衝、重要事項説明資料の作成、契約行為

□設計・監理課

庶務係−−−契約、出納、農地転用手続き
調査係−−−敷地測量、地盤調査、利用可能設備等の調査
設計係−−−建築基準法等の法規制調査、基本設計、実施設計、確認申請手続き
積算係−−−数量拾い出し、歩掛かり設定、労務・資材単価調査
監理係−−−現場の監理、発注者・請負者・設計図との調整

□工事実施課

庶務係−−−契約、出納、道路占用・使用申請
広告宣伝係−−−新聞・雑誌広告、テレビ・ラジオCM、カタログ製作、展示場設置
営業係−−−建築主との折衝、銀行手続き等の支援
積算係−−−数量拾い出し、歩掛かり設定労務・資材単価調査、予算管理
設計係−−−施工図作成、完成図作成
施工管理係−−−外注係、工程管理係、品質管理係、安全管理係

□登記課

表題登記係−−−土地測量、建物測量、地目変更登記申請、建物表示登記申請
権利登記係−−−土地所有権移転登記申請、建物保存登記申請、抵当権設定登記申請

□融資課

庶務係−−−窓口、契約、貸し出し、抵当権設定
事前審査係−−−職業調査、年収調査、既存債務調査
本審査係−−−保証会社問合せ

 

《 前ブロック

〈 前ページ

↑ ページ行頭

次ページ 〉

次ブロック 》

関連ページ

全体の流れを知ろう
家づくりの流れを知ることは非常に重要です。住まいの計画から完成まで資金計画、土地購入、間取り決定、見積、建築設計、銀行融資、工事契約、工事実施、登記、引っ越し等と重要なポイントが目白押しです。進路を誤らず立ち止まらず進めなければなりません。船長は建築主を置いて他におりません。
指揮を執ろう
家づくりで建築主が指揮を執れるかどうかは、欠陥住宅を防止し後悔のない住宅新築の分岐点です。必要なところで建築チームに対し連係プレーの指示さえ出せば後は関係者が専門的立場で作業を完結します。住まいづくりの心構えとして確実に押さえておかなければならないポイントです。
欠陥住宅の原因と対策
理想の住まいづくりの基本となるのは、予算内の工事、欠陥のない工事、後悔のない工事です。そのために指揮を執り指示を出すのですが、知らずに落とし穴に嵌まってしまっていることもあります。自分の行動が欠陥住宅の原因になることもあり、対策を盛り込んだ行動が必要です。

トップページ パッと木造見積 家づくりの基礎 業務案内 お問い合わせ 宅建士講座 創作音楽で一息