間取りと外観の相談
間取りは誰でも手軽に考えられます。しかし、建築基準法に適合しなければ確認申請は通りませんしフラット35で融資を受けようとするとその基準に適合させなければなりません。
法基準の他に間取り計画で大切なことは、そこから各種の立体を興すことです。これがおろそかになると部材、設備、家具、家族同士の生活が色々と干渉し合い後に全面的な計画変更が必要になることもあります。
これらのことは「間取り計画の留意点」のページをもう一度読んで戴きたいと思います。
これで良し、と思って折角作った間取りでも廊下の巾が足りない、階段が上下階の部屋と干渉し合い頭がぶつかる、窓の位置や広さが適正でない、筋違いのバランスが取れない、2階トイレの配管スペースが取れない、家財道具の置き場が適正でない等の不具合をこの時点で解決しておかなければなりません。
また、イメージしている外観が採光計算や斜線制限(「間取り計画の留意点」参照)で出来ない場合がありますから注意が必要です。
ここでハウスメーカーや地場工務店に無償での助けを求めるといろいろなしがらみが出来てしまい、自分で住宅新築の指揮を振ることは難しくなります。
この辺りで間取りや立面図を作成する際に建築士と設計の正式契約をするか、当事務所のような住宅コンサルタントを利用しワンポイント的にサポートを受けるのがベターと言うことになります。
しかし、正式な間取りや土地が決まっていなくとも「パッと木造見積」と「パッと資金計画」を利用すれば銀行の事前審査は申し込めますので、プロを入れるのは先延ばしにして、自己判断で進めることも可能です。
住宅用土地選定の相談
土地に関する法律は非常に豊富で、現地調査と合わせて購入判断をする事になりますが、一度契約するとそう簡単にキャンセルもできないため相当難しい判断を迫られる場合もあります。
例えば、登記簿上と実際の所有者、抵当権や地上権等の権利関係、境界と越境、登記面積と実測面積、土地形状と予定建物の配置、地盤強度、浸水、地崩れ、水道・下水道・ガス供給の状況、計画又は予定されている都市計画道路や区画整理、建築基準法の規制、都市計画法の規制、その他の法律や条令の規制、土地の価格、敷地整備費、水道・下水道負担金、不動産取得税・固定資産税等、購入決定する上で整理して判断しなければならない材料は沢山あります。
不動産業者が仲介に入る場合、上述のような内容を書類としてまとめ契約前に重要事項の説明をするのが法定義務ですが、ほとんどの買い主の方は理解出来ません。一定の理解が得られるように解説図を提示しながら2時間掛けて説明しても、全ての理解を得るのは至難の業です。
不動産業者によってはあまり詳しく説明すると知識不足の暴露につながるためか、どうせ詳しい説明をしても理解してもらえないだろうと思っているのか20〜30分の項目読み上げ程度で終わらせようとします。この場合、遠慮は要りませんからどんどん不動産業者に説明を求め、納得行ったところで契約をするようにして下さい。
それから「土地選定の留意点」のページでも説明した事項に十分注意を払って進めて下さい。
土地選定にいま一歩自信がない場合、または、契約前の最終確認をしたい場合に当事務所へ声を掛けて戴ければサポートします。
間取りが先か土地が先か
土地を先に決めてそれに合わせた建築計画するのと、建築計画をある程度固めてからそれに見合った土地を探すのとどちらが良いかは一概には言えませんが、土地取得してから後で場所を変えるとか、少し土地を広げてとかは基本的には出来ませんので、後者の方法にやや歩がありそうです。
土地選びは慎重に慎重を重ね進めなければなりません。
ここで不動産業者に相談しても建築計画の具体相談は仲介業務とは別な領域ですから取り合ってはもらえません。ハウスメーカーや地場工務店の建築業者に相談すれば余計なしがらみを作るだけです。
土地選定は住宅計画の大きな岐路です。やはり、建築士と設計の正式契約をして、実現可能な建物計画を作り、不動産業者から徹底的な説明を受け理解をして判断するか、もしくは当事務所のような住宅コンサルタントをワンポイント的に利用してプロのアドバイスを受け総合判断をするかと言うことになります。
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