講座内容と学習時間
さて、宅地建物取引士試験に合格するための各科目の学習時間はどのくらい必要なのでしょう。
かなり個人差はあると考えますが、初心者が独学で合格するには集中力を維持し効率よく進められたとしても全科目で300から400時間は必要と考えられます。
特に、民法、都市計画法、建築基準法は条文やテキストだけで法の具体的趣旨を理解するのは困難です。ここだけで200時間を費やしてしまう恐れがあります。と言うことは、毎日2時間ずつ3ヶ月以上連続学習しなければなりません。
民法は独学ですと延々と進まない場合もあり、受験申込者の約半数はこの辺りでモチベーションが低下し試験当日には準備不足で受験しているか、あきらめて欠席しているものと考えられます。
思うに、欠席者を除いた合格率は15%程度ですが、試験当日に十分な準備をして望んだ者に限っての合格率は60%を超えているものと見て間違いないでしょう。受験資格がなく誰でも受けられる資格試験の傾向とはそう言ったものです。
ですから、「宅建試験は簡単だ」と言う者もいるし、「難しい」と言う者もいるのです。ネットで「こうして簡単(短期間)に合格できました。」や「こうすれば簡単(短期間)に合格できます。」のような表現が見受けられたとしても真に受けない方が良いでしょう。
宅建試験の攻略方法は「あなたにはあなたなりの攻略方法が存在する事を忘れず努力すれば必ず合格します。」と言うことで、最も真実に近いのはこれだけです。
したがって、当講座では受講者なりの攻略方法を一緒に見つけ出し、それに沿って得点アップに繋がる講義を進め、一発合格を目指します。
次に、当講座で学習する科目の内容と目標とする学習時間、それに対する独学だけの場合の時間とを一覧にして見ましたので比較して下さい。
学習内容 |
当講座の目標(初学者標準コース) |
独 学 |
|||
科 目 |
細 別 |
個別指導 |
自己学習 |
合 計 |
|
準備学習 | 全体像の把握 | 2 |
|
2 |
|
民法
|
総則 | 4 |
12 |
16 |
40 |
物件 | 2 |
6 |
8 |
20 |
|
債権 | 4 |
12 |
16 |
35 |
|
親族、相続 | 2 |
4 |
6 |
20 |
|
民法の特別法 | 借地借家法等 | 2 |
5 |
7 |
15 |
宅建業法
|
資格、営業 | 2 |
4 |
6 |
15 |
重説、契約 | 4 |
8 |
12 |
25 |
|
規制 | 4 |
8 |
12 |
25 |
|
法規制
|
都市計画法 | 2 |
5 |
7 |
20 |
建築基準法 | 4 |
10 |
14 |
40 |
|
その他の規制 | 2 |
5 |
7 |
30 |
|
税制等 | 税制と特例 | 2 |
6 |
8 |
15 |
その他 | 支援機構、土地と建物の形質等 | 2 |
4 |
6 |
15 |
過去問 | 答案練習 | 4 |
30 |
34 |
60 |
合 計 |
42 |
119 |
161 |
375 |
初学者標準コースは各学科を一通り講義する場合です。個人の要望と試験攻略法に応じてカリキュラムはオーダーメードで自由に組むことができます。
私が宅建試験に合格するまでの経緯
私は昭和60年(1985年)の初挑戦では見事不合格でした。
既に一級建築士は取得していて、民法も法文や実例主体でだいぶ勉強していましたしので、宅建業法中心に試験直前の2週間、総学習時間15時間程度で試験に望みました。
すると試験では、民法問題の意図をなかなか掴めない、回答の糸口が見えてこない、さらに他の科目の回答時間が不足してしまう等で、その場で明らかな対策不足を思い知らされたのでした。
「あわよくば合格を...」と期待もしましたがやはり不届き者につく神は無しという事でした。
翌年は、4年分の過去問を中心にした学習として、全科目に対して弱点を取り除くことと、回答のスピードアップ(特に民法)に重点を置きました。試験結果は少なくとも50問中40問以上は確実な正当を出せ、残りの正当確率は1/2以上と自己判断出来ました。20分ほど余裕が出た試験時間はケアレミスのチェックに費やし、安心して合格発表を待てました。
2年目の総学習時間は30時間に満たなかったような気がします。宅建試験に苦労している方からは「エェー!ずるい!」と言われるかも知れませんが、事実です。
この学習時間で済んだのは、民法、不動産登記法、都市計画法、建築基準法、区画整理法等を前掲の表の数倍の時間を掛けて独学を続けていた経緯があり、その甲斐が実って下地となる知識を取得していたからです。
おそらく私の天才で秀才でもない頭脳と寄り道の多い学習方法では、宅建試験を初学から勉強したなら800〜1000時間掛けないと合格レベルには達しなかったでしょう。
あまり労せず2年目で合格したのは、それだけ宅建試験のベースとなる知識が既にあったからだったと思います。
このように、建築士等の建設関連資格を目指していた社会人一年生の頃から、寄り道しながらも少しずつ関連の技術知識と憲法・民法の法律知識を広げて行けたからこそ、その後各種の資格を取得でき、最終的には効率的な資格試験の学習方法が身に付いてきました。
本講座では天才や秀才の講義とは違う、学習苦労人の私だからこそ解説できる宅地建物取引士の全体像と効率よい学習方法にご期待いただきたいと思います。
宅建試験の教科は膨大な範囲のため記憶中心の学習と勘違いされやすく、語呂合わせ等の記憶術や記憶法なるものもありますが、応用問題になるとその程度の記憶術で得た知識では太刀打ちできず、得点も伸びません。
できる限り具体例に置き換えて理解をする事です。理解するためには法律の意図する背景を最も大切にしなければなりません。学習を法律の背景と具体例で進めれば、一気に理解は深まり知識の脳内整理も進み記憶に残り、応用問題だけでなく実務にも対応出来ます。
本講義では私の40年に及ぶ不動産と建設関係の実務経験を例にした印象的で疑似体験的な解説も豊富に提供でき、講義内容が知識として受講生の記憶に残りやすいだけでなく、そのまま実務としても利用できると考えています。
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