新築か増築かリフォーム工事の方針決定ポイント
土地や建物を取得したり、新築や増築、リフォーム等を実施するには様々な思惑が入り乱れ、なかなか方針が定まらないことが多いものです。
方針を決定する上で検討すべき項目としては次のような事を掲げることができます。
- 今後の家族構成の変動又は転勤や退職の予定
- 工事費用と資金調達
- 工事期間と仮住まい
- 耐用年数とメンテナンス頻度
- 建築基準法の制限
- 税金や諸費用の予測
- 土地の取得又は中古住宅の取得
- 選択支毎の費用対効果
- 隣接者の協力関係又は隣接者との権利関係
- 設計や工事業者の選定
すべてに、明るい知識をお持ちであれば一定の方針に行き着くとは思いますが、建築に造詣が深くない限りは迷い放しとなります。
当事務所はこういった迷いを払拭し建築主が納得できる方針に達するために住宅コンサルタントとしての必要なアドバイスを行うことからスタートできます。
住宅の新築工事
新築住宅は木造在来軸組工法でのネダレス工法をお勧めします。そのポイントは
- 在来軸組工法であるから自由設計で増改築が容易
- 剛床(ネダレス)であるので地震時の水平合成が高く平面的な変形が起きにくい
- 外周全面が構造用面材貼りにする事で耐震性と防水性が向上する
- 剛床と構造面材で機密性と断熱性が上がる
- べた基礎とすれば不同沈下を緩和でき床水平を保ちやすいく、シロアリ対策にもなる
です。
ツーバイフォー工法に積極的に取り組んでいた工務店も、最近はこの仕様の軸組工法に宗旨替えしているところが多くなりました。
理由は簡単、お勧めのネダレス工法は古くからの日本の伝統工法である在来軸組工法と北米生まれのツーバイフォー工法の良いところを取り揃えた、地震に強く、リフォームをしやすい構造だからです。
地震には十二分の強度、耐久性も十分、木の性質上湿気や結露の発生が少ない、家族の思い入れを事細かにプランに反映し易い、後からの造作や改築も容易、しかも木のぬくもりや癒やしをとことん追求出来る仕様が可能となればあまり迷うことはありません。
ただし多少のデメリットもありますので、当事務所はこの工法の10年以上もの経験を踏まえて、デメリットを減らすべく設計を心がけております。
住宅の増築工事
新築と違ってまず検討しなければならないのは建築基準法上許される計画であるかどうかと言うことです。
増築においては
- 新築よりも複雑な法体系があります
- 確認申請の有無を確実に調査して下さい
- 雨じまいに無理がない範囲での計画となります
- 増築は新築より面積当たり施工価格が高くなります
ので、施工前に十分な価値検討が必要です
「10u以内の増築だから建築確認申請は不要だ」などと、建築基準法の一部条文だけで判断した工事業者の話を鵜呑みにして完成を見た後、行政から「建築基準法違反」とされ除却命令が出ることもありますので、建築士の正しい判断の上で工事に取りかかる必要があります。
当事務所では経験豊富な建築士が費用対効果も含めてアドバイスしていきます。
住宅のリフォーム、リノベーション工事
リフォーム・リノベーションと言う用語は建築基準法にはありません。日本語に直すと模様替え・修繕や改築となりそうです。
一般的に建築基準法の規制がなく気軽に出来るように認識されていますが、建築基準法の規定には確認申請を提出する必要のある改築、修繕、模様替えがあることを理解して進めなければなりません。
また、リフォーム業者の費用は非常にバラツキがあります。その原因としては、次の事が考えられます。
- 現況のとらえ方と目的の改修に持って行く手法がまちまちであること
- 着工してから想定外が頻出した場合、建築主に追加費用で泣き付くにも限度があるのではじめから余裕のある見積もりになりがちなこと。
- リフォーム単価は市場に基本的に存在しないのでここぞとばかりに価格を吊り上げる業者がいること。
当事務所では、木造在来工法、鉄筋コンクリート造、鉄骨造のリフォーム工事で積み重ねてきた経験を活かし、適正なリフォーム設計と標準見積もりを作成し、建築主の安心出来るリフォームアドバイザーとなり工事業者の選定と設計監理を行います。