境界測量、敷地測量
建築設計に取りかかる際、敷地や道路の測量をします。簡単に巻き尺で計れるのなら良いのですが、土地の形状や高さを正確に把握しておかないと、いざ現場施工する際に建物や駐車場が敷地に配置できなかったり、雨水排水が出来なかったりと様々な問題が発生します。
境界も法務局の公図や現地境界杭などを基にきちんと把握しておかなければなりません。場合によっては隣地と正式立ち会いして境界画定図を作成します。
いずれの場合も測量士による精度の高い測量であれば、以降は安心した設計が出来ます。
宅地造成における開発設計
都市計画法第29条第1項により無秩序な市街地開発を抑制するために設けられている制度です。
一定の面積の宅地造成の場合は道路、水道、下水道、雨水排水、消火施設、擁壁、盛り土、切り土、緑地等について基準を満たした仕様で造成することが求められます。
この仕様に基づいて設計をするには、測量と建築と土木の総合知識が必要となってきます。
道路・水路・農地の申請手続き、土木構造物の設計
■ 道路工事施工承認申請(道路法第24条)
道路の歩道を切り下げして、自己敷地に乗り入れしやすいようにするとかの自己のために道路を改修する場合道路管理者の基準に沿って設計図を作って申請書を提出します。
工事した構造物は道路管理者に帰属し、完工後は道路管理者が管理します。道路管理者とは道路の種別により国、都道府県、市区町村です。
■ 道路占用許可申請(道路法第32条)
本来の道路機能とは関係の無い水道管や配水管を道路に埋設する際は道路敷地を占用すると言うことで道路管理者に許可申請を提出します。道路機能に差し支えない場合であれば許可されます。占用構造物は申請者の所有で維持管理も所有者が行うことになります。
■ 道路使用許可(道路交通法第77条1項)
一般交通に供される道路敷地に機械や資材を長時間おいたり、作業をして他の交通の妨げとなる行為を行う際には所轄警察署の許可を受けることになります。道路工事施工承認申請と道路占用許可申請と関連して申請することがほとんどです。
■ 法定外公共物工事施工承認申請(市区町村条例)
道路工事施工承認申請と趣旨は同じですが、対象となる公共物が農業用あぜ道、里道、生活道路、農業水路、生活水路等で道路法や河川法の管理対象となっていない物です。
■ 法定外公共物占用許可申請(市区町村条例)
道路占用許可申請と趣旨は同じですが、対象となる公共物は前述と同じになります。
■ 農地転用許可(農地法第4条、第5条)
農地を農地以外の土地に利用変更する場合の手続きです。4条申請は所有権等の権利の移動が伴わない場合、5条は権利の移動が伴う場合の手続きとなります。
申請窓口は市区町村の農業委員会で許可権者は都道府県知事となります。
■ 不動産査定
不動産売買での土地と建物の査定です。取引での参考となります。
■ 建築外構設計
敷地の塀、フェンス、植栽、アプローチ、駐車場等を設計します。
■ 擁壁設計
敷地の土崩れを防止するために鉄筋コンクリートや間知ブロックでの設計をします。高さが2m以上の擁壁は建築確認申請を提出しなければなりません。
■ 道路橋設計
自己敷地に入るためにスパン3mの橋を架ける必要になった場合とかの設計です。
■ 水路設計
敷地内の雨水を速やかに排水するために、確率降雨から築造する水路の断面と勾配を計算して排水経路と構造を決めていく設計です。
■ 下水道設計
汚水排水量を定めて、汚水管径、勾配、マンホールの位置等を決めていく設計です。